円高で損した外貨MMFの今後について 2008.7.12-0:15
1月にかなり円高になったと考えドル建ての外貨MMFを購入しましたが、さらに円高になってしまい、売っていませんが、かなりの損失があります。
長期的に考えていましたが、売却するかどうか悩んでいます。
アドバイスをお願いします。
ニッキ 2008.7.12-0:15
FP岩川の解答
今回は、急激の円高で同様の質問が多く寄せられました。
まず、上がりそう、下がりそうなど、雰囲気で判断せず、正しく理解しましょう。
同じリスクなら、リターンの高い方法
同じリターンなら、リスクの低い方法を選択できるように
まず、資金の目的を明確化させましょう。
ドルが安い、高いは、直近、目先の話です。
もし、使用目的がなく、5年以上、10年以上寝かせて運用できるのであれば、為替の動向に左右されずにプランを立てることです。
仮に5年以上長期寝かせる事が可能な資金であれば、
ドル預金やドル建てMMFを購入するよりも、「5年米国債」や「償還が5年以上の債券を組み入れた債券ファンド」の方が、リターンは良くなると考えられます。
つまり、運用期間を決定するだけで、
同じ為替のリスクを取っているのに、リターンに違いが出るということです。
たとえ、現在が円高で、損失が出るとしても、目的に沿った資産運用のプランが立てば、売却が有利か、継続保有が有利か、判断できるはずです。
「円高=ドル預金、ドル建てMMF」は投資でなく、ただ投機であると考えて行うことが必要です。
米国株式、米国債券を購入、保有することも同様の効果が得られるので、視野を広げて見ましょう。
同様の効果が得られると考えれば、当然、長期投資の場合は、金利の安い短期債券(MMF、ドル預金)を保有するよりも、債券と株式の分散保有の方が有利と考えられます。
こんな時だからこそ、ドル買い(ドル預金、MMF)だけに絞らず、外国資産への長期国際分散投資プランを立てることだと思います。
どんなに円高でも、「明日のことは分からない」と考えられるようになって、はじめてスタートに立ちます。